無料アプリで作成する製図
こちらは、スマホやタブレットの操作解説です。
PCの操作説明は別のコーナーで解説しています。

<基本解説> 布帛の場合

ドロップスリーブ ワンピース

レディース キッズ(ベビーを含む)

を使って、様々なデザインを楽しみましょう。 基本操作を解説します。

今日ご紹介するデザインは、数あるデザインの中のほんの一例です。

他のページで、ニット素材を使ったセットインスリーブのチュニックを解説しました。 今日は 布帛素材のワンピース、ドロップスリーブを解説します。ドロップスリーブとは、肩先から落ちた位置(二の腕の辺り)に袖が付くものを言います。)

今回の学習キーワードは「布帛」 「ワンピース」 「ドロップスリーブ」です。 この3操作を知って、デザインの応用範囲を広げましょう。

「布帛」・・・とは、簡単に言えば 伸縮性のない生地のことです。 その対極が「ニット」です。

伸びませんので、運動に適するゆとりが必要です。 は14cmのゆとりが自動的に身頃に加わり製図ができ上がります。 ワンピースやブラウスでは、ちょっとゆったり目のデザインとなります。

「ドロップスリーブ」・・・とは、肩先から落ちた位置(二の腕辺り)に袖が付くデザインのことです。 それに対して、肩先に袖が付くものを「セットインスリーブ」と言います。

パタピッ を使えば、セットインスリーブもドロップスリーブも、特に複雑な操作は必要なく、製図は自動で正確にでき上がります。
手書き製図では、プロでも難しく時間のかかる作業ですが、パタピッ は一瞬でこの作業を終えます。

「ドロップスリーブ」の基本的な操作は 「背肩幅」を広くし(ドロップスリーブは「背肩幅」はドロップ分広くなります。)「袖山」を低くするだけです。後はパタピッ にお任せ。

入力表が解説の中にありますから、その通りに操作してください。

この難しい部分の自動化により、一般素人の方々がプロの製図を身近に楽しめ、プロにおいては今までの作業時間を大幅に短縮、効率化に役立っています。




アプリ用パタピッ は、携帯端末のスマホ、タブレットのみで使用可能です。 複雑な操作はできませんが、機能の範囲で正確な製図が楽しめます。)

より広範囲にデザインを楽しむソフトは、PC(パソコン)上で動く(サービス価格\5,800)や(種別で異なる価格設定)です。 
アプリ用パタピッ を楽しんだ後は、PC用のパタピッ へレベルアップしましょう。


参考として、S〜3Lサイズの入力数値を表にしました。
慣れるまでは、入力表の数値に忠実に操作することを勧めますが、ソフトを理解するに従い、各々の採寸寸法を入力して操作しましょう。 着用者のバランスで着心地の良い服ができ上がります。

今回はドロップスリーブの製図解説です。 下表で「背肩幅」を広くしたり、「袖山」を低くしたのはその為です。これは、ドロップスリーブの基本的な操作です。 ドロップの寸法も様々です。 今回の「背肩幅」「採寸寸法+6」です。 つまり、肩先から3cm下がった位置に袖を縫合します。
下表より 
「背肩幅」を更に広くして構いませんが、それによりアームホールに無理が生じ、形状が崩れる場合があります。 その時は、「バスト」の数値を増やして調整してください。 つまり、ドロップすればするほど身幅を広くしなければいけません。

「バスト」の増減は「採寸寸法−4 〜 +4」の範囲で操作してください。 それを超えるとバランスを崩します それ以上(又は以下)の操作については、「ゆとり」の入力項目があり、自由に操作することができるを使用してください。

ネックラインの開き具合は、「肩ネックP移動」「前ネックP移動」「後ネックP移動」の3つの操作で自由な開きを表現できます。 ネックラインを狭めすぎると頭が入りませんので、着脱の為のボタン開きやファスナー開きなどが必要になることがあります。
特に子供の場合は、頭は大人より身体に対する割合が大きいですから、肩にボタン開きを作る、前(又は後)にボタン開きを作るなどの工夫をしてください。

<レディース 入力表>


<キッズ(ベビーを含む) 入力表>

子供はよく動きます。 動き易い服が望ましいです。 でも、形は崩したくない。 きれいなラインでおしゃれな服を作りたいですね。
下表はその点を考慮した入力表です。 動きやすく形のよい服ができ上がります。

子供の採寸は結構難しいものです。 よく動き正確に測れません。
標準体型であれば、下表のまま操作しましょう。 

ネックラインについて、大人ではこのデザインの場合はファスナー開きなく着脱ができますが、子供は身体に対する頭の割合が大きいため、着脱ができないでしょう。
肩、又は、前や後に、ボタン開き、ファスナー開きを作るなど、着脱の工夫をしてください。
「肩ネックP移動」「前ネックP移動」「後ネックP移動」の数値の変更で、ネックの開きを大きくすることはできますが、子供デザインとして不釣合いに胸が開き過ぎるなどのデザイン面での影響がありますので、慎重に操作しましょう。

パタピッ はソフトですから、数値操作で体型に合った服を作ることができます。
標準より体格の良い子、腕の太い子などは、下表では窮屈かも知れません。 動き辛い服は嫌がります。 
「AH増減」の操作でアームホールを大きくすることができます。(例えば「−1」更に「−2」など) それにより袖もゆとりが増え、ゆったりします。調整してあげましょう。


「サイズ入力」を終え、各パーツを「グレーディング」(サイズ変換)すると、それぞれのパーツが下図の様にでき上がります。
3パーツは、それぞれ正確な関係性を保って仕上がります。
是非の判断の為に、ネックライン、アームホール、身幅、袖山、袖幅の寸法が表示されます。見にくい場合は指でピンチアウト(指で広げる)して拡大してご覧ください。

ここまでの操作に誤りが無ければ製図は正確ですから、この後印刷をします。
この時点で製図に修正を加えたいと判断される場合は、もう一度
「サイズ入力」画面に戻って、数値の入れ直しをします。何度でも修正ができます。

「プリント」にタップするとそれぞれの製図は一時保存されます。
その後印刷すると実物大型紙ができ上がります。

身頃はほぼ自動で問題なくでき上がりますが、袖については大事なチェックがあります。「袖幅」を確認しましょう。(上図参照)
ここが細すぎると窮屈です。 逆に太くても格好を崩します。 程よい袖幅に仕上げましょう。
袖幅
「袖山(割合)」「AH増減」で調整ができます。
袖山を低くする(
「袖山(割合)」を小さくする)と袖幅は太くなります。逆に高くすると袖幅は細くなります。
更に、
「AH増減」でアームホールを大きくする(「AH増減」の数値を減らす)と袖幅は太くなります。逆にアームホールを小さくする((「AH増減」の数値を増やす)と袖幅は細くなります。
どちらも微量な数値の増減にとどめてください。
細くし過ぎて窮屈にならない様に注意してください。

この微妙な調整は、慣れるまでは戸惑うでしょう。 製図の段階で判断が付かない場合は、仮縫いを通して慎重に製作しましょう。 製図→縫う を繰り返すに従い、この調整は上手になります。画面の袖幅寸法を見るだけで 次第に是非の判断が付くようになりますから、焦らず一歩一歩技術を高めてください。

このデザインの袖幅は、レディースでは、Sサイズで約35cm、M 38cm、ML 40cm、L 42cm、2L 44cm、3L 46cmが程よいでしょう。

キッズでは、70サイズで25cm、80サイズで25.5cm、90サイズで26cm、100サイズで26.5cm、110サイズで27cm、120サイズで28cm、130サイズで30cm、140サイズで32cm、150サイズで35cmが程よいでしょう。


自動で操作できるのはここまで(前後身頃、袖)ですが、このデザインにはポケットがあります。
ポケットは印刷後の紙面に手書きで引きましょう。

下図は、CADの機能を使って作図したポケットです。 アプリにはCADはありませんので、画面に追加ラインを引くことができませんが、位置や大きさなどが参考になるでしょう。

これは一例です。 ポケットの大きさも形も自由です。 個性的に表現してください。

  

以上で製図はでき上がりです!