下は操作方法を解説したパタピッ スタイル magazineです。
ユーザー限定のコーナーです。

カシュクールワンピース
近頃のデザインはフリーサイズが多いですね。 表示は「フリー」ですが、全てのサイズを許容する服とはなかなかならないでしょう。
そこで、誰もが着心地良く形良く着ていただく為に、あえて各サイズを丁寧に操作する方法を解説します。
自分サイズで作成した服を着て、着心地の違いを確認しましょう。気分も晴れやかになるでしょう。
 
よく見かけるゆったりサイズのカシュクールワンピースです。
全体的にルーズフィットです。 パタピッ は数値操作次第でぴったりの服もきれいなバランスででき上がりますので、下表ではゆとりの多い今風の数値解説をしますが、自分の好みで自由な表現ができますので、数値を工夫し個性的に操作してください。



(●印は「プロ パタピッ セット」に含まれるソフトです。パタピッ
入門ハイグレードセットにも含まれています)
※ ワンピースソフトで製作することも可能です。
の身頃のみを使用します。
スカートは手書きで簡単に製図する方法をここでは説明しますが、より形良く作成する場合は を使用しましょう。「プロ パタピッ セット」に含まれるソフトです。

ゆとりの多いゆったりとしたデザインです。 既製服では下表のMサイズあたりを製品にしてフリーサイズと表示しているものが多いですが、決して全ての人に合うわけではありません。 (下表のMサイズの「Bゆとり」は20cm。 前身頃はきもの合わせになっていますので、合わせを深く着れば絞まりますし、浅く着れば大きくなります。メーカーとしてはどのサイズの人にも販売可能で、その意味でも近頃の流行となっています。)
敢えてここではS〜3Lサイズの入力数値を表にしました。
下表を参考に自分の寸法で作成しましょう。 自分に合ったバランスの服を着てみましょう。 既製服では味わえない着心地、形の良さを感じていただけるでしょう。
特に体型補正が必要な方は、「身幅調節」「前後丈調節」を使用してください。
正しい補正方法については、マニュアルが分り易く解説しています。
体型をカバーする補正です。 身体に合わせるのではなくカバーする効果がありますので、是非覚えてください。
実行ボタンを押すと下の製図が画面に現れます。
ウエストから上のみを使用します。
ウエスト位置に合印がありますので、それを水平に線を引きます。
前の合わせ(重なり)分量は自由に決めて構いません。 ここでは前のウエスト寸法の3分の2としました。(下図参照)
前のネックライン(斜めの傾斜した線)を引きます。
入力表では「前ネックP移動」(前中心のネックポイントからの下がり寸法)で「−15cm」と入力しました。 ここは胸の開閉を指示しています。 あまり胸を開けたくない場合はこの指示を調整しましょう。 ネックポイントの開きを狭くしたい(上に上げる)場合は前の合わせ幅を広くするとネックポイントが上がります。下げたい場合は合わせ幅を狭くします。
多くの既製服は、中にタンクトップなどと重ね着して胸を保護しますので、胸の開きが大きくなる場合はその様な工夫も必要でしょう。
又、ウエストラインを下げるなどでローウエストのデザインにしたい、又は上げてハイウエストにしたい、、、など自由な表現ができます。(下図のウエストラインを上げたり下げたりで表現できます) 自分好みに作成しましょう。
スカートを製図します。
を持たないユーザーは、最も簡単な方法として、長方形の製図を紹介します。(下図)
ギャザー分量は、身頃のウエストの寸法の1.5倍が適度でしょう。
生地の固さや柔らかさ、個性的な表現などでこの寸法は自由に変えて構いません。 スカート丈も自由です。 ここではM寸として75cmの製図を解説しました。
さて、上のスカート製図でも 最近のフリーサイズの服では文頭に載せました写真の様なワンピースは仕上がります。 でも、スカートが長方形の場合、ウエストのギャザーのボリューム感は、生地が硬い場合は膨らみます。
全体のバランスを重視した場合、形の良い服、又は人気を集める服としては、できればスカートは台形型、フレアラインなどが好まれるでしょう。
そこで を使用して引いてみます。
で作成した「ウエスト×1.3〜1.5(ギャザー分量)」を「ヒップ」に入力します。 他は下表参考に、好みで自由に操作して構いません。
下表Mサイズでは、身頃操作ででき上がったウエスト寸法は102cmなので、「×1.3=132」を入力しました。 先の解説の長方形のスカートでは「×1.5」の作図をしましたが、フレアスカートとして作図する場合、裾幅が広がりますので、バランスを取って「×1.3」としました。 柔らかい生地を使用する場合や、ボリュームを好む場合は「×1.5」でも良いでしょう。
※ Aライン〜フレアスカート(ゴム)のパタピッ
は「ウエスト」の入力項目がありませんので「ヒップ」に入力して操作しますので、でき上がった製図のウエストを測ると入力数値より少し減ります。 厳密に合わせたい場合は数値を入れ直して再実行かけるとずばりの寸法に仕上がります。
実行ボタンを押すと下左の製図が画面に現れます。
先に解説した図の様に、前合わせの持ち出しは、「D×1.3」の寸法を追加作図して仕上げましょう。(青色線で示しました)
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このフレア形状のスカートの方が形の良いワンピースに仕上がります。 商品価値が上がるでしょう。
「中〜太袖用普通袖」使用
前後身頃のアームホールを測り、袖ソフトに入力すると 身頃にぴったりの袖ができ上がります。
身頃の操作で「背肩幅」を「+6」と操作しました。つまり、3cmドロップしましたので 「袖丈」は「長袖丈−3」と操作します。
実行ボタンを押すと下の袖製図が画面に現れます。
特に修正する部分はありません。 このまま印刷して使用します。
このデザインの袖幅は、Sサイズで約38cm、M 42cm、ML 44cm、L 46cm、2L 47cm、3L 48cmが程よいでしょう。
以上で製図はでき上がりです! |