正しい体型補正についてお話します

パタピッ 操作 (1) バストが大きい

 @ 前上がり現象を解決する方法   

補正のポイント ・・・ 前後の丈を調節して、前上がりにならない、布目を水平にする方法は、入力項目「前後丈調節」を使用

一つのデザインを例に説明します。 他のデザインを操作する場合も基本的には同じですから、操作を覚えて様々なデザインで応用してください。


<使用ソフト>

Vネックボリューム袖ブラウス

ドロップスリーブ。前肩にタックがあります。 縫製が簡単なデザインです。

左のデザインは、一般公開しているパタピッ スタイルMagazine の一例です。パタピッ 入門ハイグレードセットでも操作できます。

左の写真をクリックして操作画面を開いてください。具体的な操作の図解と、レディースS〜3Lサイズまでの入力表を見ることができるでしょう。

標準的な体型の場合は、入力表の数値のままパタピッ を操作してください。身頃と袖のバランスが整った正しい製図が得られます。

一つのデザインは、パタピッ 購入後すぐにも操作でき楽しめます。パタピッ スタイルMagazine には沢山の一つのデザインがありますので、様々なデザインを楽しんでください。

パタピッ は、このサイズ表以上、又は以下でも操作ができます。例えば、バストが「120」「150」・・・と入力しても、バランスを整えて製図はでき上がります。 

パタピッ に自分のバストサイズを入力すれば、程よいゆとりが入り、突っ張りじわはできません。 更に、バストの数値が増えれば増えるほど、前の身幅と前丈が長くなりますので前が上がる現象も解消されます。(右図参照)

この総合的な体型認識をパタピッ は自動で行いますから、既製服が合わないと悩んでいる人の多くは、この基本操作で、形が良く、着心地の良い型紙が得られますので、ほとんどの人は「補正機能」を使うことなくここで操作は終了します。

でも、それでもまだ不足する人もいます。 前丈(右図A)と後丈(右図B)の差がそれ以上の場合はどう操作すればよいのでしょうか。

そんな時、パタピッ 「補正機能」を使ってください。  

パタピッ 操作のレイアウト画面の右上に寸法を入力する枠があります。(左図参照)
身頃ソフトでは、約25の入力項目があります。
バストやヒップなどの基本項目の他に、デザインや体型を操作する項目が並んでいます。(項目の意味や操作方法は、マニュアルが製図初心者にも分かり易く説明しています)

その中の「身幅調節」「前後丈調節」が、「補正機能」の中心となる機能です。


パタピッ スタイルMagazine 入力表の数値のまま操作して服を作ったら、、、「前が上がってしまった!」或いは「前幅が足りない。。。」という時に、この「補正機能」を操作しましょう。不足分をここに入力するのです。

まず、自分の「前丈」「後丈」を知りましょう。(右図参照)
ショルダーネックポイント(SNP)は、左又は右の首の付け根あたりです。 ウエストラインが分かり難い場合は、お腹周りを紐のようなもので一周回して結ぶと、ウエストラインを視覚化することができます。その紐が水平になるように結んでください。 SNPからその紐までの距離を測ると前後の丈の差が分かります。

この寸法差は、同一人物の場合、大きな体型変化がなければ常に一定ですから、他のデザインのパタピッ 操作でも役に立ちます。 メモっておきましょう。

 バストサイズが大きい人でも、前上がりにならない人もいます。
又、前身幅と後身幅にもあまり差が見られない人もいます。
例えば、バスト120cmなどの様に寸法上は大きなサイズでも、バストが山形の形状ではなく、全体的に身が厚い人の場合はその傾向にあります。 つまり、前も背中も脂肪による厚みがある場合は、前身幅と後身幅の差、前丈と後丈の差が現れません。 更に猫背体型の場合は、背中に寸法を取られますので、逆の操作が必要な場合があります。 「猫背」の項目で説明します。

パタピッ は、どんな体型でも、数値で自由に補正ができるソフトです。
操作するあなたの意思で様々に
「補正機能」を使って形の良い製図を獲得してください。



<前上がり現象を解決するパタピッ 操作>

パタピッ は、操作次第で様々なデザインを創造することができるソフトです。 ここで基本をしっかり知ることで、その先のデザイン応用がスムーズに進んでいくことでしょう。

基本を知る意味で、パタピッ スタイルMagazine を活用してください。 どのデザインも具体的な数値を示す入力表が付いています。 それを参考にデザイン操作の経験を積んでください。

パタピッ スタイルMagazine の入力表を参考に、着用者のサイズが入力表と異なる部分は数値を変えて操作しましょう。

例えば、バストやヒップ、背丈などに着用者の寸法を入力し、他は入力表を参考に操作します。

実行ボタンを押して数秒待つと、画面の製図が動いてでき上がります。

でき上がった製図の前後丈を測りましょう。(左図参照 前丈を測っている図です)
この計測で、製図の前丈と後丈の差が分かります。

 製図では、服の裾までの丈を計測しますが、上で説明した前後丈はウエストまでの距離。それで構いません。身体の差も服の差も同じと考えてください。 大事なことは、でき上がった服を横から見た時に水平になることです。

その不足分を「前後丈調節」に入力するのです。
例えば、身体を測った差が4cm、製図の差が2cm、、、この場合は2cm不足です。 「2」と入力し再実行をかけると、画面の製図はバランスを整えて動き、補正後の製図ができ上がります。

その身頃を使って服を作ってみましょう。
チェック柄が水平に収まる服ができ上がります。前上がりの不自然な服ではありません。 これが体型をカバーする正しい製図です。

これで一つの「補正機能」の操作方法が分かりました。これで解決する人は沢山いらっしゃるでしょう。 気持ちよくおしゃれを楽しむことができます。

まず一つ解決です!

「前後丈調節」を操作して解決すれば、補正はここで終了です。
前身頃が窮屈で突っ張る・・・ という人は、次の
補正「前身幅の不足を調整する方法」に進んでください。

 A 前身幅の不足を調整する方法   

補正のポイント ・・・ ボタンが無理なくかけられる様に、前の身幅を調節。 入力項目「身幅調節」を使用

@Aの操作で、多くの体型補正は完了します。